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アイアムアヒーロー

原作は未見
売れない漫画家でダメ人間の主人公がゾンビから逃げる最中に出会った女子高生とウィルスが死滅する富士山頂を目指す話。

主人公は猟銃携帯の免許を持っててダメ人間だけど射撃の名人って、のび太をモチーフにしてるのかな。

ストーリーは綺麗に三幕構成になってる。
1幕目は舞台が東京徹底してダメ人間な主人公とパンデミックの様子を描く。
2幕目は富士の樹海で知り合った女子高生が半分ゾンビ化してしまうがそれを守る決意をする。樹海を彷徨い数ヶ月の月日が唐突に経つが主人公と女子高生の間に何があったかは想像に任せられる。
3幕目はゾンビ映画お決まりのショッピングモールだ。主人公はついにヒーローに成長する。

ホラー映画へのオマージュもたっぷりだ。
主人公のゾンビへの対策の妄想を映像で見せるのはショーンオブザデッド。
目潰しは死霊のはらわた
ラストのボウガン持ってる人が死ぬのは死霊のえじきか。
ゾンビの造形もサンゲリアの蛆虫ゾンビなどの影響もみれる。
殆どホラー映画でスプラッタ映画元祖の子連れ狼のオマージュもあるw

神谷誠樋口真嗣と共に特撮をやってた人で凄い人だけど前回のバイオハザードのCG映画であまりゾンビ描写が微妙だったので心配したが素晴らしかった。ゾンビの造形も素晴らしい。

今回同じ東宝作品の進撃の巨人の反省がよく見られる。同じ三幕構成なのに引き伸ばし前後半にしたので構成が無茶苦茶になってた進撃だが今回は130分で上手くまとまってる。
説明描写が殆ど無く伏線も上手いので見てて面白い。
相変わらず大物女優がからむシーンでは話が停滞して欠伸が出る。ここは残念だ。
日本映画得意のうわああああの叫びはジョークとして使われているw

パンデミックのシーンはとても良くて少ないカットで主人公が逃げ回るので臨場感がある。
ここだけで1400円出した価値があった。

冒頭ドランクドラゴンの塚地の名演はとても良かった。優しい顔で丁寧な言葉なのに狂ってるキャラやらせたら天才かよw

ウォーキングデッドなど日常的にゾンビ映画に親しまれてる海外ではウケるか微妙だが
和製ゾンビ映画では最高作なのではないだろうか。