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フリードキン監督の隠れた傑作 クルージング DVDレビュー

ウィリアム・フリードキン監督の作品です。
ようやくオンデマンドですがDVD化になりました。

ゲイ社会を描いたサスペンスということで所謂怪作ですがフリードキンの演出がキレキレなので飽きません。

ゲイ連続殺人事件が発生し
これまで被疑者のゲイから犯人の好みに近い容姿の警官を囮にしてNYの新宿二丁目に潜入させる話です。
アル・パチーノが主演です。
出演歴的にパチーノは狼たちの午後スカーフェイスの間の作品で完全にヤクザの顔が出来上がってます。
パチーノの役に入り込んだ演技は最骨頂に達している時期なので鬼気迫るものがあります。

ゲイの中でもハードゲイを極端に描いてる事から当時この作品はゲイが嫌いなカトリックと本物のゲイの人から批難を浴び評論家からもボロクソな映画でした。
でも今はゲイもある程度認知され社会における同性愛の立場も変わったので再評価されても良い作品だと思います。

フリードキンのフィルモグラフィー的にも大事な作品だと思います。サスペンスを描きつつ別のテーマを描くのはヒッチコック的でまさにフリードキン版めまいといえる作品だと思います。

オンデマンドですし特典映像は無いですが
画質はとても良いです、音声も潰れはなくハッキリ聞こえます。
値段は高めですがオススメです。

TSUTAYAさんにはフリードキン監督の未DVD化作品の恐怖の報酬もお願いしたいです。