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2004年版鉄人28号 ブルーレイレビュー

今川泰宏監督によるジャイアントロボに続く横山光輝原作の鉄人28号です。
戦後昭和を舞台にした戦後の傷痕がテーマになってます。
明るい話ではなく円谷作品の怪奇大作戦市川崑犬神家の一族を連想させる作風になっています。
暗い作風は横山光輝ファンの間でも賛否両論でした。

全26話と劇場版の白昼の残月の全5枚組とサントラ1枚を合わせたBOXのようです。
DVDBOXに収録された映像特典も収録されるようです。
なんといっても今回の注目は今更ですが13話の光る物体がリテイクされるようです。新規作画も追加とか。

あとは10年前の作品なのでHDリマスターして欲しいです。
DVD版では差し替えられてしまった11話のデビッドボウイの楽曲も戻ってると嬉しいです。

少し値段は高めですが値段なりのクオリティであれば文句はありません。

購入しました。購入後レビューします。
まず画質はまずまずです。もともと恐らくSD製作なので画質はこれが限界だと思います。
さすがに映画版の白昼の残月はキレイです。こちらはリニアpcm音声とDTSHD5.1chを収録しています。

特典映像はPV,予告編、ノンテロOPEDを収録。
DVDの封入特典の鉄人計画に関する報告書と映画版のパンフレット、ライナーをデジタル収録しています。
字は細かいので読むには根気が要りそうです。

特典CDは半分は放送時に出たサントラの再録ですが半分は未収録音源なのでサントラを持っている人でも損は無いと思います。

そして気になる13話のリテイクですが、さっそくDVD版と見比べたのですが違いは1カットのみです。
以下ネタバレなので見てない人は気をつけてください。

DVD版はクライマックスで鉄人に捕まり電流を流され真実を知って回想が入り八木の振り返るシーンでした。
BD版は八木の振り返るシーンが光る物体が八木に変身するシーンに差し替えられています。
何故これを今更差し替えねばならなかったのかは今川泰宏監督本人がブックレット36pを丸々使って語っています。是非買ってご覧下さい。

ちなみに超人ケリーの最後で流れる曲はデビッドボウイの曲では無くDVD版のBGMでした。

正直リテイクのために40000円を出して買う価値は微妙です。

戦争の悲劇では無く戦後の悲劇を描いた本作は鉄人28号としては微妙であれど傑作であると思います。
今の日本のご時世多くの人に見てもらいたい作品です。