映画雑記

映画、アニメ、マンガをレビューしてます

劇場版 ウルトラマンX きたぞ!われらのウルトラマン

特撮は良かったと思う。
低予算ではあるが、スクリーンに耐えうるクオリティだった。
ウルトラマンティガのファンにとってはレナ隊員を演じていた黒部進の娘が今回考古学者を演じている。
その考古学者の息子がティガに返信するというのは込み上げてくるものがある。

しかしドラマパートはどうだろう。
子供向けなのは仕方ないにしても
演者たちのキャラクターや性格が余りにもアホすぎる。
創作にこんなこた言いたくないがフザけすぎだ。
昔の科学特捜隊ウルトラ警備隊も確かにユーモラスな部分はあるが地球を守るという使命に関しては真面目に作戦を練り侵略者に挑んでたと思う。
白兵戦にしたって横一列に並んで固まって撃つなんて事があるんだろうか。
樋口監督も坂本監督も今回の田口清隆監督も特撮の出身でドラマの演出は例に漏れず上手くないと感じた。

カードやソフビ人形を使ったオモチャとのタイアップの武器やアイテムはあまりにリアリティに欠けすぎでは無いだろうか。

今のウルトラマンは変身というよりは乗り込む操縦型なのは良いが。
ウルトラマンがやられても乗り込んでる人間が苦しむ様子が映されないのはやはり主人公=ウルトラマンという一体感に欠けると思う。

今回のウルトラマンのスーツも肩パッドと胸筋が増しててムキムキ感はあるが、コレジャナイ感も出てしまった

マネーショート

アダム・マッケイにスティーブ・カレルということで俺たちニュースキャスターファンなんで観に行ったが。
確かにコメディであるがニュースキャスターのようなドタバタコメディでは無かった。
どちらかというとブラックコメディか。
スティーブ・カレルもフォックスキャッチャー以上に基地の外が抜けてしまって、より人間味ある演技になっていた。

ストーリーもキャストは基地の外系俳優を揃えてはいるがウルフオブウォールストリートのようなアッパー系の話ではなく割と上品に仕上げてる。

金融崩壊の過程を丁寧に追ってるので馬鹿でもとても分かりやすかった。
確かに何百万の人が失業して家を失ったので楽しいオチでは無いのだがやはり少しカタルシスが欲しかったように感じる。

俺達に墓はない

ほとんどテレビドラマの探偵物語の雰囲気
松田優作もハードボイルドなキャラだけどコミカルなアドリブギャグが時折見れる

志賀勝が熱い男を演じ
岩城滉一がクソまみれになり
竹田かほりがシャブ中に
佐藤蛾次郎がバイブをうならせ
石橋蓮司が爆弾でいつものチリ毛が特大チリ毛になる

相変わらず車の免許を持ってない松田優作の運転演技は下手くそです

俺達に墓はない

ほとんどテレビドラマの探偵物語の雰囲気
松田優作もハードボイルドなキャラだけどコミカルなアドリブギャグが時折見れる

志賀勝が熱い男を演じ
岩城滉一がクソまみれになり
竹田かほりがシャブ中に
佐藤蛾次郎がバイブをうならせ
石橋蓮司が爆弾でいつものチリ毛が特大チリ毛になる

相変わらず車の免許を持ってない松田優作の運転演技は下手くそです

犬神家の一族

なんというか。
サスペンスやグロよりも映像演出が凄い。
スケキヨが殺される池に逆さになってるシーンなどのショッキング描写ばかりが注目されるが

同監督の雪之丞変化のような映像演出の実験映画みたいな印象を受ける。
佐武が珠代を襲うシンーンでは白黒に反転させたり
菊乃が襲われるシーンではストロボ映像になる。
お琴を弾くシーンで弦にピントを合わせていくシーンも印象的だった。
まだまだ奇抜な映像演出はたくさんあるし、なんでこのシーンでこんな映像?みたいのも多い。
ただ1つ言えるのはこの映画クソカッコイイ。

子連れ狼 冥府魔道

今回、日本国立美術館フィルムセンターの三隅研次特集にて再上映された。
自分は海外版のブルーレイを持ってるがフィルムセンターの再上映は少しキズが見れたもののフィルムの保存の状態がいいのかブルーレイよりも遥かに高画質で綺麗な発色だった。
こういうバカ映画を家で1人で見るのも良いが観客と一体になって笑うのも再上映の醍醐味だ。
そういえば数週前の剣の再上映では上映後拍手まで起きていた。

たしかに娯楽映画としてのシリーズ最高傑作は二作目の三途の川の乳母車だ。
しかし時代劇としてのシリーズ傑作は冥府魔道だ。
前作で行きすぎた荒唐無稽描写から軌道修正。
飛び道具無しの硬派な作品になってる。
1番三隅研次監督らしさが出ている作品で徹底した刀による人体断裂描写も監督が斬る事にこだわった結果だと思う。
今回奇をてらったカメラワークも少なく正統派な時代劇にもかかわらず面白いのはさすが三隅研次監督と思う。
同監督の眠狂四郎無頼剣と同じくエロシーンも無い。
ストーリーは一本の筋からあまり逸脱する事なく分かりやすいはずなのだが少し煩雑な印象を受ける。

三隅研次監督は72年の1作目子貸し腕貸しつかまつるでゴア描写に開眼。
74年のこの作品でシリーズを降板
次回作を75年に狼よ落日を斬れを撮影の後他界してしまう。
これからの活躍を新たに期待した監督だが残念だ。
国内外問わず映画業界に残した影響は計り知れない監督だと思う。

サイボーグ009vsデビルマン

無茶振りなクロスオーバー作品だと思ったが案の定無茶なクロスオーバーでした。

そもそも009とデビルマンの共通点といえば神と戦ってるくらいである。
デビルマンのデーモン族は地球を破滅させる位強いし009どーすんだと思ったが上手くまとめ上げ違和感少なくしていた。
そこは監督である川越監督がかつて永井豪作品とサイボーグ009をアニメ化して双方を知り尽くしていたからだろう。
川越監督のツッコミどころは強引に気合いでねじ伏せる展開が成せる業だ。

しかし不満点も少なくない
例えばサイボーグ009の平成アニメ版でも言える事だが009のメンバーを活かしきれないのは相変わらずだった。尺が短いのでより顕著だった。
やはり001〜4と9しか見せ場が無い。

3話だしテンポがいいのでそこそこ見れる作品にしあがってる。
次回作に期待する