極道大戦争
はっきり言って内容は好き嫌いが別れると思います。
マジメにヤクザ映画、ゾンビ映画、ホラー映画は期待しないで下さい。
僕が初日に映画館で見た時後ろの観客が激怒して「こんなん映画じゃない!」と怒鳴り散らしていました。
その通りこの映画は無茶苦茶です。
すべてのネタは投げっぱなしです。
三池ワールドが爆発してます。なのでかつての三池監督が好きな人は気にいると思います。懐かしい気分になります。意味の無い目玉焼き、クライマックスは大爆笑です。
ザ・レイドシリーズのヤヤンさんのアクションも内容とは裏腹にキレッキレでカッコ良いです。
でんでんさんファンにもオススメ。
今回のブルーレイですが、画質音質は問題無いと思います。オーディオコメンタリーは監督、市川、でんでんで映画を見ながら「意味わかんね〜」と映画にツッコミを入れながらワイワイとしたコメンタリーでした。
特典ディスクはDVDです。
メイキング1時間
数種のイベントと舞台挨拶、予告、スピンオフのアニメです。
舞台挨拶ですが最初告知されていたカンヌ映画祭の映像は収録されていませんでした。三池監督の女装見たかったです。
あと何故か特典ディスクがDVDなのもガッカリです。
三池監督がどんな人か知らない人にはオススメしません。
昔から三池監督大好き!って人には激オススメです。
THE NEXT GENERATION パトレイバー 首都決戦 DC版
初日観てきた。
新宿ピカデリーにて舞台挨拶回を見た。
自分は連続シリーズの1章から7章、公開版の首都決戦も映画館で観て、いくつかは舞台挨拶も観た。
実写シリーズは良くも悪くも良いとこもある悪とこも多いというのが全体の印象だ。
単刀直入にいえば5月に全国で公開されたのは90分版で良かったと思う。
これは一般向けではないと思った。
舞台挨拶で監督はディレクターズカットは大体面白くないと言ってたがまさにブーメラン発言だった。
だが押井守テイストがご褒美に感じる人もいる、まぁ自分だけど。
信者的には90分版で不満というか物足りなさを感じたとこは補完されたと思う。
改めて観て思ったのはヘリ同士の空戦シーン。
古今映画でヘリ同士の戦いってのはなかなか無かったと思う。これを長く見せてくれたのはニッチな戦い好きには美味しかった。
銃剣格闘もまた長くなってて嬉しい。
真野ちゃんも格闘シーンできるんだから下段回し蹴りだけじゃなくガッツリした見せ場欲しかったな。
大田原とひろみちゃんのシーンはあまり追加なかった。特2の馴れ合いももっと追加欲しかったなぁ。
カンフージャングル
初日に新宿武蔵野館でカンフージャングルを見ました。
映画関係ないけど新宿武蔵野館はいつの間にか整理券制から指定席制になってた。ネットでも買えるようだ。
初めてシアター3に入ったが広いスクリーンもあったんだな。
さすがドニーさん映画だった。女性客も多かった。
ストーリーはカンフーの達人の連続殺人が起きて、カンフーで殺されてるから犯人はカンフーの達人って事になり、殺人で収監されてるドニーさん演じる元警察のカンフー教官に釈放をかけて捜査させるという話。
なんというか粗筋を聞いたときは正気を疑った。
正直見る前は不安だった。
しかし杞憂であった。
粗筋というかストーリーはアホだが格闘シーンも多くてとても楽しめた。
自分が分かったのはトラックを運転するブルースロウくらいだった。
敵役のワン・バオチャンは凶悪な連続殺人犯だが憎めない。
とくに死んだ妻の誕生日にノコノコと警察が罠を張ってるアジトに帰ってくるときの笑顔は満点の笑顔だった。
最後に射殺されてしまうのが悲しかった。
ブルース・リーにワン・ユーにリスペクトを捧げてるのも嬉しかったよ。
三級片スーパークレイジー極悪列伝 八仙飯店人肉饅頭
ハーマン・ヤウ監督と主演アンソニー・ウォンの初期三作の特集上映
ハーマン・ヤウとアンソニー・ウォンといえばイップマン最終章が記憶に新しい。
この三作は香港が中国に返還される数年前に製作された。当時香港返還の話があり世間では不安などがあり、さらに羊たちの沈黙のブームで実録猟奇殺人映画が流行ってたという背景があるらしい。
軽く各作品の感想を。
八仙飯店人肉饅頭
ハーマンとアンソニーのタッグ1作目だ。
マカオで八仙飯店を乗っ取るため八仙飯店を経営する家族を殺した男とそれを追いかける刑事たちの話。
もうひとりレジ打ちの女性アルバイトはレイプして股間に箸を刺して殺す。
自分の隣の席の女性客はこのシーンで眼を潜めてた。
この映画は2幕構成だ前半はひたすらアンソニーに外道っぷりを見せる。刑事に捕まりその後2幕目が始まる。
2幕目は刑事がアンソニーに起訴するために自供するまでひたすら拷問をする。
殴る蹴るはもちろんションベンをかけたり薬物投与して興奮させ眠らせない、背中に水注射して横になれないようにする。
おそらく2幕目はそれまで外道と思わせたアンソニーを可哀想と思わせようとしたのだろう。
けどやはり自供して一家殺人を映像で見せるのでアンソニーに1秒でも感情移入した自分を後悔するのだった。
なにも子供を殺して解体するとこまで見せなくても。
もう一つの注目は刑事部長役のダニー・リーだ。
この映画でアンソニー以上によく分からないし感情移入が不可能なキャラだ。
登場初期はひたすら現れる度に売春婦を連れて登場する。実際にダニー・リーは撮影現場でも女を連れてくるらしい。
だが途中からいきなり敏腕刑事になる。アンソニーの行動を読んで逮捕する。
2幕目拷問でボコボコにされたアンソニーを気遣い始める。と思ったら立場が危うくなったダニーは突如拷問を強要しはじめる。
よく分からないキャラだ。
多分この映画のプロデューサーであるダニーは終始イヤな奴だったキャラを好きな様にいじくってしまったのだろう。
男たちの挽歌最終章でも刑事は殆ど活躍が無かったらしいが出番を増やしまくって結果ヒロイン置いてけぼりのブロマンス映画になった。
あとはハーマン監督の社会派な部分も三作中の中では1番出てる作品でもある。
後半は体制側の批判になってる。
キートンの大列車追跡
キートンの大列車追跡を見た
原題はジェネラルなのでキートン将軍の題が好み。
ところでこの映画はマッドマックス怒りのデスロードの大元の元ネタと感じた。
徴兵検査に落ちたキートンの載ってた機関車が北軍のスパイに奪われそれを取り返す為に追い掛けるという話。機関車には偶然載ってた恋人が人質になっていた。
冒頭15分くらいだ。
残りは追い掛け、奪い返し北部を脱出するだけ。キートンが体を張ったアクションとコメディの連続だ。
いわゆる喜劇だが、キートンが殆どポーカーフェースなのには驚いた。
マックスのキャラの原型にもなっていた。
列車の屋根を移動して戦うのはマッドマックスでも同じ事をしていた。
前半の追跡部分が後半の脱出部分の伏線なのも構成がうまい。
冒頭、機関車の車輪に腰を一人で下ろすキートン、ラストシーンがヒロインと二人で腰を下ろしてるシーンは感動した。